ゆるぽぽ帳

趣味の本やらゲームやら

【読書レビュー】読んだ本

【読書レビュー】NNNからの使者 ~毛皮を着替えて~(矢崎 存美)

■あらすじ 社会人一年目で、三歳の頃から一緒だった猫を亡くしてペットロスになった古澤永(第一話)。 小さい頃に飼っていた猫を思い出すと、胸が苦しくなる淀元美(第二話)……。 そんな彼らの様子をじっと窺っている三毛猫がいた。 その名はミケさん。 地…

【読書レビュー】NNNからの使者 ~あなたの猫はどこから?~(矢崎 存美)

■あらすじ 自分勝手な両親のもとで、何でもいいなりになってきた小雪はいつもひとりぼっち。 家を出ることを決めかねていたある日、具合の悪そうな子猫を見つけて……(「第一話」)。 猫が大好きなのに、猫アレルギーの自分を恨めしく思っていた瀬奈のもとに…

【読書レビュー】塩の街(有川 浩)

■あらすじ 塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。 塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。 その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。 世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。 だが――「世界とか、救ってみたくな…

【読書レビュー】忘れ物が届きます(大崎 梢)

■あらすじ 不動産会社の営業で訪れた家の主人が、小学生の頃の自分を知っているという。 驚いた自分にその元教師が語ったのは、なぜか二十年前に起きた拉致事件の真相を巡る推理だった。 当時の記憶が鮮やかに蘇る……(「沙羅の実」)。 長い日々を経て分かる…

【読書レビュー】吾輩はシャーロック・ホームズである(柳 広司)

■あらすじ ロンドン留学中の夏目漱石が心を病み、自分をシャーロック・ホームズだと思い込む。 漱石が足繫く通っている教授の計らいで、当分の間、ベーカー街221Bにてワトスンと共同生活を送らせ、ホームズとして遇することになった。 折しも、ヨーロッパで…

【読書レビュー】NNNからの使者 ~猫だけが知っている~(矢崎 存美)

■あらすじ 最近寂しさが身に染みる独身男・藤本誓のもとに、やけに模様がくっきりとした三毛猫が現れるようになった。 と同時に、会社からの帰り道、野良と思われる白猫が「お腹すいた」と猛アピールしてくるように。 食べ物を与えるようになった誓は、次第…

【読書レビュー】限りある時間の使い方(オリバー・バークマン)

■感想 同僚からお勧めされた自己啓発本。 ―――「頭にパッと浮かんだ数字で答えてほしい。人は平均で何週間生きると思う?」 わたしはなんとなく1万前後かなと思ったのですが、みなさんはいかがでしょうか? 答えは、80歳まで生きると考えると、せいぜい4,000…

【読書レビュー】ぶたぶた(矢崎 存美)

■あらすじ 街なかをピンク色をしたぶたのぬいぐるみが歩き、喋り、食事をしている。 おまけに仕事は優秀。 彼の名前は、山崎ぶたぶた。 そう、彼は生きているのです。 ある時は家政夫、またある時はフランス料理の料理人、そしてタクシーの運転手の時も。 そ…

【読書レビュー】事例で学ぶBtoBマーケティングの戦略と実践(栗原 康太)

■感想 基本的には小説ばかり読んでいるわたしですが、たまにビジネス書にも手を出すときがあります。 今までは、ビジネス書はわざわざレビューを書かなくていいかなと思っていたのですが… わたしのブログのカテゴリー『読んだ本』にカテゴライズしても全然お…

【読書レビュー】春を嫌いになった理由(誉田 哲也)

■あらすじ フリーターの秋川瑞希は、テレビプロデューサーの叔母から、霊能力者・エステラの通訳兼世話役を押しつけられる。 嫌々ながら向かったロケ現場。 エステラの透視通り、廃ビルから男性のミイラ化した死体が発見された! ヤラセ?それとも……。 さら…

【読書レビュー】洗濯屋三十次郎(野中 ともそ)

■あらすじ 中島三十次郎は、海外へ渡る兄に代わってクリーニング店を継いだ。 腕利き職人・荷山長門はちょっと(だいぶ)頼りない店長に不安を隠せない。 ある日ナコという少女が、ケチャップ汚れだけを落とし、ついている灰はそのままにしてほしいとブラウ…

【読書レビュー】彼女のこんだて帖(角田 光代)

■あらすじ 長く付き合った男と別れた。 だから私は作る。 私だけのために、肉汁たっぷりのラムステーキを! 仕事で多忙の母親特製かぼちゃの宝蒸し、特効薬になった驚きのピザ、離婚回避のミートボールシチュウ――舌にも胃袋にも美味しい料理は、幸せを生み、…

【読書レビュー】マレ・サカチのたったひとつの贈物(王城 夕紀)

■あらすじ 誰か、私を留めて。 どこかへ跳び去ろうとする私を――世にも奇妙な「量子病」を発症して以来、自らの意志と関係なく世界中をワープし続ける稀。 一瞬後の居場所さへ予測できず、目の前の人と再び会える保証もない。 日々の出会いは儚く、未来はゆら…

【読書レビュー】僕は君を殺せない(長谷川 夕)

■あらすじ 夏、クラスメートの代わりにミステリーツアーに参加し、最悪の連続猟奇殺人を目の当たりにした『おれ』。 最近、周囲で葬式が相次いでいる『僕』。 ――一見、接点のないように見える二人の少年の独白は、思いがけない点で結びつく……!! すべての始…

【読書レビュー】夜は短し歩けよ乙女(森見 登美彦)

■あらすじ 「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。 けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する"偶然の出逢い"にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。 そんな二人を…

【読書レビュー】あの女(真梨 幸子)

■あらすじ タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。 一方、売れない作家・桜子は安マンションで珠美を妬む日々。 あの女さえいなければ――。 ところが、珠美がマンションから転落。 女たちの運命が逆転した……が、それは悲劇の始ま…

【読書レビュー】スパイラル・エイジ(新津 きよみ)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。 殺人者を匿っている秘密を、美樹は別れたばかりの不倫相手の妻曉子に知られてしまう。 身体も環境も大き…

【読書レビュー】食堂かたつむり(小川 糸)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。 山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。 それは、一日一組のお客様だけをもてなす…

【読書レビュー】月への梯子(樋口 有介)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 知能は小学生程度だが、死んだ母親が遺してくれた小さなアパート『幸福荘』の管理人として、平和に暮らしていたボクさんこと福田幸男、四十歳。 ところがある日、アパートで殺人事件が起きたことをきっかけに、ボクさ…

【読書レビュー】ZOKUDAM/ゾクダム(森 博嗣)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 「この赤い方が、ゾクダム・一号機、通称、赤い稲妻だ」 黒古葉博士が指さした先には全長十二メートルの巨大ロボットが! 遊園地の地下にあるZOKUDAMに配属されたロミ・品川とケン・十河の任務は、このロボットに乗り…

【読書レビュー】Φは壊れたね(森 博嗣)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ その死体は、Yの字に吊られていた。 背中に作りものの翼をつけて。 部屋は密室状態。 さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。 タイトルは『Φは壊れたね』。 これは挑戦なのか? N大のスーパ大学院生…

【読書レビュー】石黒くんに春は来ない(武田 綾乃)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 学校の女王・京香に告白し振られた石黒くんが意識不明の重体で発見された。 クラス全員に失恋をバラされたショックによる自殺未遂かと思われたが、学校は知らん顔。 しかし半年後、名ばかりの偽善グループライン『石…

【読書レビュー】きのうの世界(恩田 陸)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ ■上巻 上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。 一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。 そこは塔と水路のある、小さな町。 失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの『水無月橋』で死んで…

【読書レビュー】壁の鹿(黒木 渚)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 女子高の寄宿舎に暮らす少女タイラ。 鬱陶しい同級生たちから逃れられる唯一の場所「書斎」にこもる彼女に、ある夜、<壁の鹿>から声が聞こえる。 結婚詐欺師、恋に悩む女、剥製職人……彼らの「孤独」に交感する声と…

【読書レビュー】バイリンガル(高林 さわ)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ アメリカで三十年前に起きた母娘誘拐事件。 複数の死亡者が出たその凄惨な事件の舞台となった大学町を避けるように、永島聡子は日本に帰ってきた。 事件の生き残りだった当時三歳のニーナと同じ名前の女性を、一人息…

【読書レビュー】水に眠る(北村 薫)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ TVディレクターである耕三の家に大学受験を控えた義妹がやってきた。 妻が不在のある朝、妹は自分の考えた脚本の内容を語り始める。 それは、激しい思慕を抱いて義理の兄の元へ駆ける女の話だった――(「ものがたり」…

【読書レビュー】月の裏側(恩田 陸)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 九州の水郷都市・箭納倉(やなくら)。 ここで三件の失踪事件が相次いだ。 消えたのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女だったが、不思議なことに、じきにひょっこり戻ってきたのだ、記憶を喪失したまま。 まさ…

【読書レビュー】悪の教典(貴志 祐介)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ ■上巻 晨光学院町田高校の英語教師、蓮実聖司はルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、同僚やPTAをも虜にしていた。 しかし彼は、邪魔者は躊躇いなく排除する共感性欠如の殺人鬼だった。 学校という性善説…

【読書レビュー】十一月に死んだ悪魔(愛川 晶)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 売れない作家・柏原は交通事故で一週間分の記憶を失う。 その日を境に、突然意識が遠のき恐ろしい「穴」を見る発作を起こしてしまう。 十一年後、謎の美女・舞華と偶然出会った事をきっかけに、封印されていた記憶が…

【読書レビュー】オライオン飛行(髙樹 のぶ子)

■目次 1. あらすじ 2. 感想 1. あらすじ 一九三六年、博多の大学病院に勤める看護婦の久美子は、墜落して重傷を負ったフランス人飛行士と出会う。 言葉が通じない二人の間に燃えあがる短くも激しい恋そして別れ。 八十年後、久美子の血を引く二十六歳のあや…