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【読書レビュー】NNNからの使者 ~毛皮を着替えて~(矢崎 存美)


■あらすじ

社会人一年目で、三歳の頃から一緒だった猫を亡くしてペットロスになった古澤永(第一話)。
小さい頃に飼っていた猫を思い出すと、胸が苦しくなる淀元美(第二話)……。

そんな彼らの様子をじっと窺っている三毛猫がいた。
その名はミケさん。

地域の猫たちにも、そして猫好きな人々にも一目置かれる不思議なミケさんは、愛猫を想い続ける彼らに――!?

猫を、そしてペットを愛するすべての人に贈る、温かな涙がこぼれる物語。


■感想

モフモフ猫小説・NNNシリーズ第三弾!
この巻は、特にペットを飼ったことがある人にはぐっとくる内容になっていたのではないでしょうか。

サブタイトルにある『毛皮を着替えて』ですが、猫が生まれ変わることを『毛皮を着替える』というそうです。
これは知らなかった。

サブタイトル通り、大事な猫との別れ、新しい出会いを描いたストーリーとなっております。

もうね、ところどころでうるっとしちゃうの。
ぐっと来ちゃうの。

第五話に『虹の橋』というお話があるのですが、作者不明の散文詩をベースに書かれています。

散文詩『虹の橋』とは、

詩は、死んだペットの魂が、虹の橋のたもとにある一面に緑の草原が広がる楽園に行き、そこで元の飼い主を待っていると、うたっている。そして彼らの飼い主がまた世を去った日、この場所でペットと人々は再会し、虹の橋を共にわたって、天国へと入って行くと信じられている。

[引用:虹の橋 (詩) - Wikipedia

こんな詩があったんですね。知らなかった。

わたしが実家で飼っていた犬たちも待っててくれてるかななんて、少々感傷に浸ってしまいました。

人間やペットに関係なくお別れは必ずやってくるもので。
それでもそれを悲しんでばかりじゃなくて不思議なご縁で新しい出会いがあるよと、前向きにさせてくれる作品でした。

毎回表紙がかわいいのもポイントですね。