ゆるぽぽ帳

趣味の本やらゲームやら

【読書レビュー】読んだ本

【読書レビュー】梟の一族(福田 和代)

■あらすじ 眠らないことに加え、常人離れした身体能力を持つ梟の一族。 彼らは歴史の陰で大きな役割を果たしてきた事実を秘密にして、身を隠すように生活していた。 集落が何者かに襲撃され、全員が消えてしまうまでは。 ひとり残されてしまった史奈は、一族…

【読書レビュー】エンディングドレス(蛭田 亜紗子)

■あらすじ 夫に先立たれた麻緒、32歳。 自らも死ぬ準備をするため"死に装束を縫う洋裁教室"に通い始める。 20歳の時に気に入っていた服、15歳の頃に憧れていた服、自己紹介代わりの服…。 ミステリアスな先生による課題をこなす中で、麻緒の記憶の引き出しが…

【読書レビュー】瑕疵借り(松岡 圭祐)

■あらすじ 訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。 原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死……どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。 男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。 誰にでも…

【読書レビュー】いなくなった私へ(辻堂 ゆめ)

■あらすじ 人気絶頂のシンガーソングライター・上条梨乃はある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。 昨夜からの記憶がなく、素顔をさらしているのに誰からも上条梨乃と認識されない状況に戸惑う。 さらに街頭ビジョンには、上条梨乃が自殺したというニュース…

【読書レビュー】万次郎茶屋(中島 たい子)

■あらすじ 動物園の片隅で、ひっそり地味に生きる老いたイノシシ・万次郎の密かな夢は、いつかカフェを開くことだった。 幼いころから万次郎の絵を描き続ける画家志望、しかし才能はないエリは、万次郎を主人公にした絵本を描くことを追い付くが……。 笑って…

【読書レビュー】夏の王国で目覚めない(彩坂 美月)

■あらすじ 再婚の父に新しい母と弟。 私だけが家族になりきれてない…… 高校生の美咲は寂しさを埋めるため正体不明の作家・三島加深の小説に熱中していた。 ある日、加深関連のサイトで『ジョーカー』という人物に「ミステリツアーに参加して謎を解けば加深の…

【読書レビュー】汝の名(明野 照葉)

■あらすじ 三十代の若さで事業に成功し、誰もが憧れる優雅な生活をおくる麻生陶子。 だが、その美貌とは裏腹に、「理想の人生」を手に入れるためには、恋も仕事も計算し尽くす人間だ。 そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。 しかし…

【読書レビュー】DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ビル・パーキンス)

■あらすじ 有名なアリとキリギリスのイソップ寓話。 この寓話の教訓は、人生には、働くべきときと遊ぶべきときがある、というものだ。 誰もが生きるために働かなければならない。 だが、ただ生きる以上のことをしたいとも望んでいる。 ただ生きるだけではな…

【読書レビュー】希望が死んだ夜に(天祢 涼)

■あらすじ 神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生・冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。 少女は犯行を認めたが、その動機は一切語らない。 何故、のぞみは殺されたのか? 二人の刑事が捜査を開始すると、意外な事実が浮かび上がって…

【読書レビュー】花は愛しき死者たちのために(柳井 はづき)

■あらすじ 硝子の棺に横たわる死せる美少女エリス。 彼女は決して腐敗せず、いつの頃から存在するのかもわからない。 棺は、黒装束の男に運ばれ、国も時代も超え、エリスはその姿を見せる。 ある時は親を知らない墓守の青年の前に。 またある時は友人の美貌…

【読書レビュー】佳代のキッチン(原 宏一)

■あらすじ 十五年前に失踪した両親を捜すため、持ち込まれた食材で料理を作る「移動調理屋」を始めた佳代。 キッチンワゴンで両親ゆかりの地を巡るうち、一風変わった注文やちょっとした事件も舞い込むように。 「ふわたま」「鮨天」「魚介めし」――もつれた…

【読書レビュー】ある男(平野 啓一郎)

■あらすじ 弁護士の城戸はかつての依頼者・里枝から奇妙な相談を受ける。 彼女は離婚を経験後、子どもを連れ故郷に戻り「大祐」と再婚。 幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が事故で命を落とす。 悲しみに暮れるなか、「大祐」が全くの別人だという衝撃…

【読書レビュー】あの家に暮らす四人の女(三浦 しをん)

■あらすじ ここは杉並の古びた洋館。 父の行方を知らない刺繍作家の佐知と気ままな母・鶴代、佐知の友人の雪乃(毒舌)と多恵美(ダメ男に甘い)の四人が暮らす。 ストーカー男の闖入に謎の老人・山田も馳せ参じ、今日も笑いと珍事に事欠かない牧田家。 ゆる…

【読書レビュー】チマチマ記(長野 まゆみ)

■あらすじ 複雑な関係ながら、皆個性的で仲がいい宝来家で飼われることになったネコ兄弟、チマキとノリマキ。 一家の息子のカガミさんは、みんなの健康のために美味しくてヘルシーな料理を日々作り続ける。 そんな彼が気になっているのは居候の桜川くんなの…

【読書レビュー】痣(井岡 瞬)

■あらすじ 平和な奥多摩分署管内で全裸美女冷凍殺人事件が発生した。 被害者の左胸には柳の葉のような印。 二週間後に刑事を辞職する真壁修は激しく動揺する。 その印は亡き妻にあった痣と酷似していたのだ! 何かの予兆?真壁を引き止めるかのように、次々…

【読書レビュー】転落(永嶋 恵美)

■あらすじ ホームレスになってしまった「ボク」は、食料を探していた神社で、小学生の麻由から弁当を手渡される。 巧妙な「餌付け」の結果生まれた共犯関係は、運命を加速度的に転落へと向かわせる。 見せ掛けの善意に隠された嫉妬・嘲笑・打算が醜くこぼれ…

【読書レビュー】昨夜のカレー、明日のパン(木皿 泉)

■あらすじ 7年前、25歳で死んでしまった一樹。 遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。 本屋大賞第二位&山本周五郎賞にも…

【読書レビュー】ひとごろしのうた(松浦 千恵美)

■あらすじ 大手レコード会社に勤める元ミリオンセラー・アーティストの大路樹は、「ひとごろしのうた」と題されたデモ音源の歌声と、69年型レスポール・カスタムのギター演奏に魅せられる。 「瑠々」というアーティス名以外、詳細が一切不明のままCDリリース…

【読書レビュー】三つの名を持つ犬(近藤 史恵)

■あらすじ 犬を撫で、その温かさに触れることで、ようやく少し救われる。 売れないモデルの草間都は、愛犬エルとの暮らしをブログに綴ることで、心が充たされるだけでなく、生活の糧も得ていた。 だが、ある夜エルは死んでしまう。 追い込まれた都は、エルそ…

【読書レビュー】発現(阿部 智里)

■あらすじ 「おかしなものが見える」。 憔悴しきった姿で、兄が実家に戻ってきた。 大学生のさつきは、心の病だと信じて兄を気遣うが、そのうち自分の眼にも咲き乱れる彼岸花と少女が映りはじめる。 これは本当に病なのか、それとも―― 昭和と平成、二つの時…

【読書レビュー】ラプラスの魔女(東野 圭吾)

■あらすじ ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。 地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。 彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。 2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事…

【読書レビュー】最後の封印(今野 敏)

■あらすじ レトロウイルスの進化形に感染した母親から生まれた子供<ミュウ>。 生まれながらに特殊能力を持つ彼らを、抹殺しようとする勢力と保護する勢力に世界は二分されていた。 元傭兵のシド・アキヤマはミュウ・ハンターとして、保護陣営の厚生省特別…

【読書レビュー】人間に向いてない(黒澤 いづみ)

■あらすじ とある若者の間で流行する奇病、異形性変異症候群(ミュータント・シンドローム)にかかり、一夜にしておぞましい芋虫に変貌した息子 優一。 それは母 美晴の、悩める日々の始まりでもあった。 夫の無理解。失われる正気。理解不能な子に向ける、…

【読書レビュー】七回死んだ男(西澤 保彦)

■あらすじ 高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。 資産家の祖父は新年会で後継者を決めると言い出し、親族が揉めに揉める中、何者かに殺害されてしまう。 祖父を救うため久太郎はあらゆる手を尽くすが―― 鮮や…

【読書レビュー】春狂い(宮木 あや子)

■あらすじ 人を狂わすほどの美しさを内包した一人の少女。 父親や男たちの欲望から逃れ女子高に入学するが、教師に襲われ学園を去る。 しかし転校先でも同級生からのいじめと教師からの暴行は繰り返され――。 やがて少女は安息を求め、教師の前でスカートを捲…

【読書レビュー】プラスティック(井上 夢人)

■あらすじ 54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。 冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。 その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線…

【読書レビュー】箱庭図書館(乙一)

■あらすじ 僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。 ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。 雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。 【物…

【読書レビュー】ZOO1、2(乙一)

■あらすじ 【ZOO1】 何なんだこれは! 天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集が「1」、「2」に分かれて、ついに文庫化。 双子の姉妹なのになぜか姉のヨーコだけが母から虐待され……(「カザリとヨーコ」)、謎の犯人に拉致監禁された姉と弟がとった脱…

【読書レビュー】満月ケチャップライス(朱川 湊人)

■あらすじ 兄妹と母さんが暮らす家に料理上手のモヒカン男がやってきた。 繰り出すメニューは、男同士のムニエルにブロッコリーのウソピザ、満月ケチャップライス。 家族の仲間入りのお礼にスプーン曲げの超能力まで授けてくれた。 その超能力を狙う怪しい宗…

【読書レビュー】滅びのモノクローム(三浦 明博)

■あらすじ CM制作者・日下が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。 その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす…