【読書レビュー】サンドの女 三人屋(原田 ひ香)
■あらすじ
美人三姉妹が営む「三人屋」は、三女の就職を機に業態転換。
次女が朝から昼時まで売る自家製の玉子サンドイッチが見栄えも良くおいしいと大評判に。
かたや長女のスナックには、ゲイの青年、ヒモ作家、女泣かせのスーパー店長など、ワケあり常連客が夜ごと来店。
三姉妹の色恋沙汰を肴に、互いの悩みを打ち明けあう……悲喜交々、味わい深い人間模様!
■感想
前回に引き続き、原田 ひ香さんの作品です。
わたしはたまごサンドが好きなので、この表紙はずるい。買わずにはいられない。笑
あらすじを読んでもおもしろそうだったので、購入に至りました。
まず最初にお伝えすると、本作は『三人屋』という作品の続編でした。
わたしは、うっかり続編から読み始めてしまったというわけですね。笑
とはいえ、全然意味が分からないわけではありません。
続編から読んでも、少々唐突さを感じるところはあれど、普通に読めます。問題ないです。
でもやっぱり読めるなら、最初の『三人屋』から読んだ方が絶対おもしろいです。
断言できる。
内容としては、あらすじでも書かれている通り、とある商店街の人間模様を描いた物語です。
本作は商店街に住む男たちそれぞれの視点で描かれていて、そこには必ず三姉妹が登場します。
つまり三姉妹を取り巻く男たちの物語というわけなのですが、彼らがまあクセが強い。笑
でもそのクセの強さには彼らなりの理由があって(共感できるかどうかはさておき)、決して人付き合いが上手なわけではないけれど、それでも誰かと繋がっていたいから不器用に足掻く。
そして不器用に足掻くもの同士、いつの間にか友情っぽいものが芽生えたりもする。
うん、そうですね。
ものすごく雑にまとめると、男同士の友情の物語かもしれません。
(雑にまとめてそうお伝えしているので、すごく友情感のある物語ではないことはお含みおきください。笑)
もし本作にご興味を持たれた方は、まずは『三人屋』から読み始めることをお勧めします。
まだわたしは読んでいませんが、絶対そっちから読んだ方がおもしろいです。(2回目)