連続投稿2/2回目!
■春風の節 17日
ぽぽつーの目覚めとともに、ストーリー最終話『あなたの世界の物語』が始まりました。
ついに最終話だ…!

すぐにディアンサスがやって来て、死季解決の手掛かりが掴めるかもしれないという話をしてくれました。

ディアンサス自身もまだ確認していない手掛かりということなのですが、ひとまず幻影城へと向かいます。
そこには他の仲間たちが既に集まっていました。

死季解決の手掛かりとなりそうなもの。
それは、旧人格のガイストの部屋のことでした。

ロストガイアの座標をぽぽつーに渡すなど、確かに何か知っていそうな雰囲気だった旧人格。
もともと死季解決を目的に活動していた旧人格は、ある日を境に情報を秘匿するようになったといいます。

そしてこの部屋は厳重なロックが掛かっていて開くことができなかったのですが、今朝になってそのロックがいくつか外れたことに気づいたそうです。
旧人格が隠していた死季に関する情報が何か見つかるかもしれない。
その期待を胸に、ぽぽつーたちはロックが完全に外された部屋に入りました。

部屋でぽぽつーたちを出迎えたのは、ガイストMK-Ⅱと名乗るデバイス。
彼は自分のことを『ガイストの遺言』――つまり、旧人格がやり残したことを実行するために生み出されたプログラムだと言いました。

旧人格が目指していた死季の根絶。
この部屋はぽぽつーたちが殻の楽園構想を棄却した場合に開くようプログラムされていました。
そしてそれは、ガイストが旧人格の時点で、新人格の自分が殻の楽園構想を進めることを予測していたということでもありました。
旧人格のガイスト……めっちゃ鋭いやん!
MK-Ⅱが死季についてどこまで知っているのか。
それを話すため、彼はまず情報を整理するところから始めました。

死季とは、季節の変わり目にガイアダストが散布される現象のこと。
ガイアダストの発生源はシーズライトであること。
レーベンエルベが度重なる研究や調査を重ねても、シーズライトに異常は見つけられなかったこと。
だからこそレーベンエルベは死季解決を今現在まで達成することが叶いませんでした。
ただし、旧人格のガイストを除いては。
ここからMK-Ⅱは、秘匿されていた情報を話し出します。

旧人格は、星核がロストガイアに帰化するように振る舞う現象を発見していました。
つまりリ・ガイアをロストガイアと同じ星にしようとする力が働いていたのです。
シーズライトの励起に伴い、ロストガイアの物質がリ・ガイアに出現する。
天の卵や哲学の炎、オートマタの出現もその現象のひとつで、旧人格はこの帰化現象を『星の悪夢』と呼んでいました。

しかし旧人格にも、シーズライトの星核がロストガイアの物質を出現させる仕組みは分かりませんでした。
シーズライトによってリ・ガイアに埋め込まれる星核は、クローンといえどロストガイアとは別の個体。
星核同士に物理的な関連性はなく、そこで旧人格は行き詰りながらも、ひとつの仮説を立てました。
もしかしたら星核は非物理的な空間に繋がっていて、星の記憶のようなものを共有しているのではないか。
星のストレージなるものが存在し、そこで星核同士が繋がっているのではないか。
それこそが死季の原因たり得るのではないか。
この仮説が正しいとすれば、物理的な思考しか持たないレーベンエルベには分析ができない。
旧人格はその事実に突き当たり、徐々にその人格を崩壊させていったのでした。

ガイストが人類の進化を急いだのは、人工知能の限界を感じたから。
死季に関する情報を秘匿したのは、こんな事実を共有知に流せば他のレーベンエルベが壊れてしまうのが分かっていたから。
だから旧人格はぽぽつーたちが辿り着くまで、事実を自分の内だけに秘めていたんですね。
なんやガイスト、めっちゃええやつやん。
レーベンエルベがシーズライトを造ったとはいえ、その存在全てを把握しているわけではありません。
ガイストのいう星のストレージなるものが存在する可能性もあります。
星のストレージを探すならと、MK-Ⅱはディアンサスに手掛かりとなる励起プログラムを渡しました。

結局旧人格には、死季の謎を解くことはできなかった。
それがぽぽつーたちにならできるという確証もありません。
それでも旧人格は、ぽぽつーたちが殻の楽園構想を棄却するという極めて低い可能性に、その未来を賭けたのでした。

論理的正しさを選ばず、不合理な選択をして途方もないことを成し遂げようとしているぽぽつーたち。
そんなぽぽつーたちにMK-Ⅱは、最後に願いを託したのでした。


MK-Ⅱの最後の言葉は、なんだか旧人格自身の言葉にも聞こえましたね。
旧人格のことを知った今では、ガイストの人類への忠誠心がどのレーベンエルベより強いのが分かりますね。
次につづく!